インナーウェアはブラジャーとショーツの色と素材を揃えるのがセオリー。でもインナーウェアからコーディネートを決めて、その日の気分をあげてほしいと考えているAROMATIQUEは、もっとインナーウェアは自由であっていいと考えます。
そこで、これまでアウターウェアとインナーウェアのコーディネートを提案してきたAROMATIQUEですが、今回は、異なる色と素材のインナーウェア同士のスタイリングを紹介。そのコーディネートテクニックを2021年秋冬のシーズンビジュアルを担当したスタイリストのオガワマユさんに教えてもらいます。
■色違いは、ブラックを軸にベーシックカラーでまとめて
好きな色を組み合わせてもいいですが、ちょっとしたコツを習得すれば色違いでもバランスのいいコーディネートが実現できます。それは「ブラックをベースに、ベーシックな色味同士でまとめる」こと。
2021年秋冬のメインビジュアルは、ブラックのキャミソールを主役にブラウン系のショーツとの組み合わせ。万能カラーのブラックがスタイリングに芯を通し、ショーツが浮くことなく、アクセントとして効いています。一般的にはトップスに明るい色を持ってくるとレフ板効果で顔色が明るく見える効果がありますが、締め色の場合は重心が上がってスタイリングのバランスが取りやすくなります。
<コットンリバーレース フロントクロスキャミソール ブラック¥9,460 /コットンストレッチバンドゥブラ ブラック¥8,800 / コットンリバーレース スタンダードショーツ ブラン¥5,830 >
「キャミソールはレースの下からブラが透けて見える仕様。ブラもブラックでまとめてもいいですが、今回はショーツと色味の近いブラウン系を。レースからブラウンが透けて抜け感が出ます。ショーツもレースがあしらわれたタイプでリンクさせました」(オガワさん)。
ベーシックカラーでまとめるだけでなく、素材を揃えると一層まとまりが生まれます。秋冬はウールシルクリブシリーズのハイネックロングスリーブとボトムのコンビがおすすめ。ハイネックロングスリーブはブラック、ボトムはグレージュに。同素材なら少しコントラストのあるコンビでも、調和します。
<ウールシルクリブ ハイネックロングスリーブ ブラック¥17,600 / ウールシルクリブ ボトム グレージュ¥8,800 ※ジャケット、ソックスはスタイリスト私物>
ソックスはベーシックなグレーに。ボトムとは色味が異なっても、ハイネックロングスリーブのブラックがバランサーとなり、またすべてがベーシックカラーであるので一体感が生まれます。
このインナーウェアのコーディネートにアウターをプラスするなら、ジャケットがおすすめ。ハイネックロングスリーブはきちんとめアイテムとも相性がよく、手軽にONコーデにシフトします。
「ハードル高めな白系ジャケットは、真っ白ではなく、アイボリーならすんなりなじみます」(オガワさん)。
■素材違いは似た色調で統一するのが好バランス
素材違いの場合も色のトーンを近づけ、似た色調を組み合わせることで攻略できます。
コットンリバーレースのブラレットはアッシュグレー、ウールシルクリブのボトムはグレージュでまろやかな秋色のコンビネーションに。
<コットンリバーレース ブラレット アッシュグレー¥10,780 /ウールシルクリブ ボトム グレージュ¥8,800 ※シャツはスタイリスト私物>
「トーンを近づけることで、洗練された印象に仕上がります。AROMATIQUE同士ならシリーズ違いでもデザインのテイストが統一されているので、スタイリングしやすいです」(オガワさん)。
シリーズ違いでのグラデーションコーディネートもオススメ。スポーティなコットンストレッチの フィットブラは赤みの強いブラウン、コットンリバーレースのスタンダードショーツは黄みの強いブラウンを。
<コットンストレッチ フィットブラトープ¥9,900 / コットンリバーレース スタンダードショーツ ブラン¥5,830 ※ソックスはスタイリスト私物 >
フィットブラがプレーンなデザインのため、スタンダードショーツのレースでエレガントに味付けます。どちらもスモーキートーンのため、しっかり発色するブラウンのハイソックスでメリハリを出して。
「コットンのブラレットだから、さらっとした質感のボトムを、と堅苦しく考えず、着心地のいいものを同じ色調でまとめるくらいの柔軟性を持ってスタイリングしてください」(オガワさん)
インナーウェアは同じ色・素材の固定観念を捨て、まずはベーシックカラー同士で自由なコーディネートを楽しんでみませんか?
スタイリスト オガワマユさん
スタイリストのタカハシエイジ氏に師事し、2020年に独立。現在は広告やブランドヴィジュアルなどのスタイリングを中心に活躍中。趣味はキックボクシング、ヨガ、サウナのアクティブ派。
http://mayu-ogawa.com/
※価格はすべて税込です。
Writing : tica tsushima